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易武と班章メイン写真

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山によるプーアル茶の違いの比較〜易武と班章〜

お茶の原産地雲南省では古くからお茶作りが盛んで数々の銘茶山達は六大茶山と呼ばれ古くからその名声は広く知れ渡っていました。(六大茶山とは)同じ雲南省のお茶と言ってもその味わいには違いがあります。六大茶山には新六大茶山と旧六大茶山の二つがありますが、今回はその中からそれぞれ最も評判の高い二つの茶山、易武山と班章山のお茶を比較してみました。 今回試すプーアル茶は生茶で、「生茶の昌泰」として名高い昌泰茶業のプーアル茶です。
班章写真
班章山:昌泰號老陳的班章山
易武写真
易武山:易昌號正品

易武山と班章山
お茶を準備する間に易武山と班章山についてもう少し。
易武山は旧六大茶山に属し、古くからその名声を獲得してきました。易武山でのお茶作りはその地に住むダイ族などの少数民族によって2000年もの昔から続いていると言われます。旧六大茶山の中でも最も栄えた茶山で、清時代には皇帝への貢茶もし、ますますその名声を大きくして行きます。そんな易武山は現在でも最も人気のある茶山の一つでそのお茶の味は独特で柔和とされます。
班章山は雲南省の南、ミャンマーとの国境地帯に広がります。班章山と言いますが、山ではなく、布朗山にある賽(村)の一つです。この地方、布朗山はその名前の由来ともなっている布朗族が1000年も前からお茶作りを始めたと言われ長いお茶作りの歴史をもっています。
現在、班章山は茶葉に最も高い価格がつく茶山で、そのお茶の味は「香気高、茶気重」と言われ、その強い味に特徴があります。
数ある茶山の中でも易武山、班章山は現在も非常に人気が高く、プーアル茶の王と女王と呼ばれます。班章山がそのお茶の味の強さから王と呼ばれ、易武山はその優しい味から女王と呼ばれ現在でもともに人気を博しております。
お茶を入れる
茶葉写真それぞれ崩した茶葉で左が班章、右が易武の茶葉です。
乾燥した茶葉の時点でその香りは易武山が軽やかな香り、班章山が強い香りと違いを感じることができます。
お茶写真お茶を入れるとどちらも琥珀色ですが、班章のお茶はやや水色が緑がかっています。また、易武山の方が濃く出ています。お湯を注ぐと両方のお茶から華やかな香りが立ちのぼります。 易昌號正品の香りは梅香をもった蘭香。昌泰號老陳的班章は蘭香とスモーキーな香りが渾然一体となった香りです。
易昌號正品の香りは易武茶葉らしい香りですが、そこに昌泰茶業らしさが加わりより深みのある香りと言えます。昌泰號老陳的班章の香りはスモーキーさがありますが、班章茶葉の力強い香りが見事なバランスを取っています。通常スモーキーなお茶は茶葉自体の香りが押されがちですがこのお茶はその二つが見事に拮抗しています。
口に含むとそれぞれ茶山の特徴を持った味わいが口に広がります。易昌號正品は易武山らしい軽やかな味、昌泰號老陳的班章は班章山らしい力強い味です。易武山のお茶の味は柔和と評されますが、易昌號正品はその味に力強さも感じます。これは昌泰の味であり、易昌號の味わいで昔ながらの正統な味わいとなっています。
一方、昌泰號老陳的班章は班章らしい力強い味わいががつんと効いてきます。班章のお茶は茶気重と言われまずはその苦味に特徴がありますが、昌泰號老陳的班章はそこにスモーキーさ、煙味があり班章茶葉の苦味と煙味が調和して見事な風味を作り出し躍動感のあるお茶に仕上がっています。
二つのお茶を比べると香り甘み渋味苦味風味すべてにおいて昌泰號老陳的班章のほうが強く感じます。水色は易昌號正品のほうが水色が濃く出ているのに味、香りは 昌泰號老陳的班章の方が強いというのは班章茶葉の強さが再確認されるようで興味深い点です。味のバランスも煙味がアクセントとなってともすると苦すぎてしまう班章茶の味わいを一段上の風味に仕上げています。そしてこのお茶のというか班章茶の特徴である回甘(飲んだ後にくる甘い後味)の速さ、強さはすばらしい物があります。
最初の一口目は甘苦味と煙味を強く感じる味わいですが、二口目以降はそこに強い回甘味が加わり味わいは強烈な甘みと苦味がバランスを取り、さらに煙味がアクセントを加え味覚のハーモニーの波状攻撃と言った感じです。
では昌泰號老陳的班章の方が優れているのか?と問われてばその答えは「そんなことは無いよ」ということになります。易武山のお茶は味香りの強さではかなわぬ物の、苦味成分が後ろに下がっているので甘み苦味と言ったわかりやすい味以外の味をバランスよく感じられるようになっています。そのため飲み心地がよく、安心して落ち着いて飲めるお茶になります。そしてこのお茶は昌泰風味、易昌號の風味がありますのでそのアクセントもすばらしく安心して飲み続けられる‘静‘のお茶といえ、とても良いお茶に仕上がっています。
葉底の観察
お茶を飲み終わった後の茶葉を観察するとまたいろいろなことが見えてきます。
班章葉底写真 これは昌泰號老陳的班章の茶葉です。
茶葉を見てみるとほとんどが一芽二葉となっています。写真でやや左寄りある茶葉は小さく、毫(若芽がもっている産毛)がありやや白目です。同じ一芽二葉の茶葉ですが写真中央よりやや右側にある一芽二葉茶葉とは大きさも若さも異なります。どの茶葉も柔らかくふっくらと戻っています。右側の茶葉はだいたい4〜5級程度の大きさの茶葉です。葉底に茎がほとんど見られないので、これらの茶葉は芽とは別に混ざっている茶葉ではないかと推測します。
葉底易武写真こちらは易昌號正品の葉底です。この写真では崩し方がうまくいかなかったので茶葉がくだけていますが、それでも茶葉の特徴が見られます。 ちなみに通常はもっと形の良い茶葉がとれます。
今回価格的に近いもの同士を比べてみようということで易昌號正品を使用しましたが、易昌號正品は昌泰のフラッグシップモデルである易昌號の中では一番下のクラスのお茶になります。なので茶葉には野生喬木と野放喬木の一芽二葉一芽三葉が使用されています。この葉底からも一芽二葉の茶葉を確認することができ、茶葉が外れてしまった芽茎から一芽三葉であったことを見ることができます。易昌號らしく、茶葉が茎から外れています。
右下に見える茶葉は大きめで5級程度の茶葉です。この写真を撮った後6、7級程の大きさの茶葉も見つけましたがかつての易昌號や現在の易昌號珍品に見られるようなとても大きな若葉や大きく成長した茶葉などは見られません。これは易昌號の中でも最もグレードの低い正品であり使用している茶葉も野放喬木が多いためです。
この茶葉で特徴的なのはこの写真ではわかりにくいですが、茶葉がやや茶色くなっている部分が見られます。これは殺青の処理で火が通り変色した部分になります。とはいえ焦げて失敗した物とは違うのでお茶に風味を与えます。こういった茶葉がブレンドされることで昌泰らしいお茶になります。
葉底写真二つの茶葉お茶の葉底を比較すると、昌泰號老陳的班章の茶葉は若芽に若々しい緑色が見れます。これは殺青処理に差があって易昌號正品の茶葉の方がやや酸化が進んでいます。その他にも上で述べたように易昌號正品の茶葉は熱により変色してもいます。昌泰號老陳的班章は煙味がありますが、これは乾燥時に室内で乾燥されそのため囲炉裏など熱源の煙の風味が移った物です。茎の量は易昌號正品が多めです。これは上でも書いた通り易昌號の特徴とも言えます。揉捻の度合いは易昌號正品の方が強く仕上がっています。そのため易昌號正品の茶葉は茎からはずれ、水色も濃く出たのではないかと思われます。
まとめと考察
今回試飲したお茶は昌泰號老陳的班章と易昌號正品でした。昌泰號老陳的班章は班章山らしい強い苦味と甘みと煙味が作り出す力強いお茶で、易昌號正品は柔和なお茶易武山茶に昌泰らしさをトッピングした出来のお茶でした。
どちらも昌泰茶業の生茶だったので昌泰茶業らしい一工夫ある風味のあるすばらしい生茶でしたが、その作り込みには違いが見受けられました。易昌號正品の茶葉はしっかりと揉まれているため茎から外れていました。そして、その味わいは易武山茶葉らしい優しい味わいながらも昌泰らしい風味のある芯の通った味わいに仕上がっています。一方昌泰號老陳的班章は一芽二葉をふんだんに使いきれいな若芽が形よく見える作りに煙で燻した風味をプラスしてあり、その風味と班章茶葉の味わいが拮抗しすばらしい味のハーモニーを生み出していました。
いずれの二つもその茶葉、その作りに違いがあり、それぞれの特徴を持ったお茶なので、興味のある方は是非 試してその味の違いを楽しんでみてください。
以上、班章と易武のお茶についてまとめてみました。
今回飲み比べたお茶

C0903
易昌號易武七子餅茶 正品
Yì Chāng Hào Yì Wǔ Qī Zǐ Bǐng Chá Zhèng Pǐn

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C0917
昌泰號老陳的茶 班章山
Chāng Tài Hào Lǎo Chén De Chá. Bān Zhāng

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